FIREとは何か?
FIREとは、Financial Independence, Retire Earlyの頭文字をとったものです。
日本語にすると、「経済的に独立し、早期退職する」といった意味になります。
早期退職については言葉の通り、定年である60歳とか65歳よりも早く会社員人生から卒業する、という意味です。
経済的独立については少しイメージがつきづらいですが、基本的には自身の生活費や支出をカバーするために必要な資産を持ち、お給料に頼らず生活できる状態を作ることを意味します。
「FIREを目指せ 最強の人生向上術 経済的自由を達成する方法」では、「積極的に貯蓄と低コストの投資を行って経済的に自立し、貴重な資源である”時間”を取り戻すことを目指すライフスタイル」であると述べられています。
FIREした人はもう働かないの? Fat FIREとサイドFIRE
FIREした人が完全にリタイアして働かなくなるかといえば、そうでないパターンもあります。
完全にリタイアして働かなくなるFIREをFat FIREといいます。Fat FIREでは不労所得だけで支出のすべてをまかなうことができ、実際に仕事はせずに生活していきます。(参考:「FIRE」4つのタイプを解説、鉄則「4%ルール」とは?)
Fat FIREではないFIRE、すなわち何らかの形で仕事をしながらFIRE生活を送るのはまとめてサイドFIREと呼ばれます。
(上記参考サイトのように細かく分けようと思えば分け方はいろいろあるとは思いますが、筆者はFat FIREとサイドFIREだけで十分な区分だと思っています。)
FIRE自体に「Retire Early」という言葉が入っていることから、「Fat FIRE以外はFIREではない!」という声もあるそうですが、実際には十分な資産を築きながら楽しいから働く、といった形でサイドFIREをしている人もおり、FIREの定義は幅広いものになっています。
「君たちはFIRE後どう生きるか」にて、作者の寺澤伸洋さんはこのような現状から「FIRE=Financial Independence, REstart your life」と改めて定義することを提唱されています。
FIREを達成するには何が必要か?
FIRE達成には1に節約、2に投資が必要だと考えます。
FIREを実現するためには収入を最大限に活用し、支出を最小限に抑えることが重要です。
収入の最大化と支出の最小化
収入を最大限に活用するとは具体的に以下のことなどがあげられます。
- 収入源を多様化すること
- 単一の収入減に依存せず、複数の収入減を持つこと(副業、投資など)
- スキルの成長
- スキルを磨いて自身の市場価値を高めることで、より高い収入を得ること
- キャリアの成長
- 昇進や転職を通して収入を増やすチャンスを追求すること
支出を最小限に抑えるとは具体的に以下のことがあげられます。
- 家計簿をつける
- 収入と支出をバランスよく管理するために必要なこと
- 節約の習慣
- 交際費や定常的に発生する支払を見直して節約の習慣をつけること
- 無駄遣いの回避
- 衝動買いや不必要な支出を避けること
- 購入前に冷静に考える習慣を身に着けること
1に節約、2に投資
「1に節約、2に投資」と述べたのは、この収入の最大化と支出の最小化を体現していると考えているからです。
1に節約は支出の最小化を意味しています。
そして、2に投資は収入の最大化を目指したものです。
節約してまずは自身から無駄に流れ出る支出をカットする。
節約できたお金は投資に回します。
投資で収入源の多様化を図り、投資から生まれた収入も改めて再投資します。
これを繰り返していくことで、FIREに十分な資産が蓄えられると考えています。
個人的には投資にはあまり時間をかけないのが正解だと考えています。
インデックス投資で市場全体の成長に投資をし、投資にかけなかった時間で自身のスキルを磨き、投資に回せる収入を得る、すなわち入金力を上げるのがベストかなと思います。
FIREは目指すべき生き方なのか?
FIREをするかどうかは別として、FIREは目指すべき生き方であると筆者は考えています。
老後2000万円問題なども取り上げられたように、今後の社会では公的な保障だけでは自由な生活をするのは困難です。
ある程度の資産を自身で保有しておくことは将来の安心にもつながります。
個人的にはうつ病を経験したこともあり、頑張りすぎる働き方には疑問を持っています。
楽に働いて、職場での優しい人間関係を楽しむのがベストな働き方だと思っています。
ただ、そんな働き方を許してくれる会社ばかりではないことも確か。
そこで、自分が働きたい働き方を実践するために「会社に働かされる」生活からは抜け出すべきだと考えています。
「会社に働かされる」生活から逃れるために一番簡単な方法が「働かなくてもいい」といえるだけの環境を作ってしまうことです。
働かなくてもいい環境は資産を築けば構築できます。
将来の不安の解消のため、そして、自分の実現したい働き方を実践するため、FIREを目指すのは筆者にとっては合理的な考え方です。
一方で、必ずFIREを目指さなければならないのかといわれると、それはもちろんNOです。
FIREは一つの選択肢であり、目指すかどうかは個人の価値観や目標によります。
みんなが目指すべきは、「自分自身が幸せになる生き方」です。
自分自身を幸せにするため、行動を積み重ねていければと思います。